代 数 学 講 義 改訂新版

$\blacktriangleleft$ 改訂新版序  $\S\ 1.$ 実数の四則 $\blacktriangleright$

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凡   例


$\left(\ 1\ \right)$ 本書の各章を節 $\left(\ \S\ \right)$ に分けて,その各節をなるべく互いに独立にも読み得るようにする.節は長短不同であるが,長いものは便宜上更に項($1$,$2$,$3$ など)に分ける.
$\left(\ 2\ \right)$ 引用の便宜上,掲出の定理に番号をつける.〔定理 $m.n$〕は第 $m$ 章の第 $n$ 定理である.
$\left(\ 3\ \right)$ 本書の主体である本文($9$ ポイント活字の部分)では,本書成立の由来上,叙述はむしろ講話式で,教科書流の堅苦しい様式を避けたために,冗長をいとわないで頁数の膨大を来たしたのである.
$\left(\ 4\ \right)$ 本書には原則として,いわゆる練習問題を載せない.〔問題〕として掲出したのは,むしろ本文の延長であるが,その説明を本文同様に詳細にすることは,ページ数の制限上不可能であるから,一々〔解〕をつけてはおいたが,要点だけに限ることは止むを得ないのであった.読者がそれを練習問題と見なして,自発的考察の材料とすることは,勿論著者の希望するところである.
$\left(\ 5\ \right)$ 学用語の国訳は現今一定になっていない.本書の用例はすべて暫定的である.著者の意見は学用語の国際的であることを第一として,用語の妥当性を第二におくのであるから,なるべく直訳式に一原語に対して一邦語を目標とした.たとえば primitive はいつでも「原始」,irreducible はいつでも「既約」など.
$\left(\ 6\ \right)$ 序言にも述べたように,本書はむしろ各題目に関する単行編の集成である.特に,第 $2$ 章における HermiteGaussLaguerre の諸定理,あるいは第 $2$ 章,第$10$章における Sturm の問題など,特別の問題に関して多くの頁数を費やしたことは,均衡を失する観がないでもないが,これは「広よりも深」をモットーとする本書の本質から出たものである.読者が練習資料として,これを利用することを希望する.
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